ページビューの合計

2012年5月18日金曜日

日中韓関係を考える

この春休みにイスラエルに行った以降、ずっと引っかかっていることがある。

それは、日中韓の歴史問題について。依然この3か国には、感情的な軋轢がある。戦後は本当に終わったのか?この問題で、どれだけ経済的損失が発生していることか。

イスラエルに行った時に、ホロコースト博物館を訪れる機会があった。悲惨な事実を目のあたりにして、言葉を失った。と同時に、こんな疑問が浮かんだ。

ユダヤ人はドイツ人についてどう思っているんだろうか?

イスラエル滞在中、何人かにこの質問をぶつけてみた。想像とは裏腹に「forgiveness」という言葉を使う人が多かった。当然のことながら、今でもドイツ製の商品を買わないと答えた人もいた。でも大多数は、この問題は片が付いたと考えている人たちが多かった。

そして、フランス人、スペイン人もこの問題を問題にすらしてないような印象を受けた。

この違いはなんだろう?ドイツは何をしたんだろう?

そして、この疑問を同じプログラムに在籍しているドイツ人にぶつけてみた。ドイツは戦後何をしたのかと。

幾つか興味深いことを話してくれた。

1960年代に若者の間で戦中何が起こったのかを知ろうという動きが起こり、この時に戦中に起こった出来事をタブー視することなく、全てを明らかにしたこと。そして、ドイツとフランスでは、1年に数回必ず閣僚が相手国を訪れ親睦を深め、また相手国の語学の学習が義務付けていること(ドイツではフランス語、フランスではドイツ語の学習必須)。更に、ドイツではホロコースを否定する発言は法律により禁止されていること。

彼とも話して重要だと思ったことは、戦中にあった事実を国民の間で認識が一致しているかということ。日本では、政治家、国民、学者たちの間で、意見の統一が必ずしも図られていない気がする。これが、他国から誤解を招く最大の理由になってはいないか。このことは現在同じプログラムに通う日本人同士でも話し合った。

首相の靖国神社参拝は賛成、だった。でもこの3か月、色々な人の話を聞くと、少し冷静にこの問題を考えないといけないかなと思う自分がいる。